新型コロナウイルス時代のオフィスデザイン:松尾学院の挑戦

テツヤ・マツモトによる安全と機能性を兼ね備えた新しいオフィス空間

新型コロナウイルスのパンデミックが世界中に拡大する中、松尾学院の予備校は、受付と会議室の新しいオフィススペースが必要となりました。しかし、この新しいスペースは、ユーザーを保護しながら、機能を確保する必要がありました。デザイナーのテツヤ・マツモトは、この課題に対して独自の解決策を提案しました。

このプロジェクトのインスピレーションは、パンデミックに対する多様な解決策から得られました。医療施設から銀行機関まで、さまざまな空間の研究が行われ、それが現実の世界を超えてSFの空間にまで及びました。それぞれの解決策の不完全さや美学的価値が、提案されたプロジェクトに進化しました。

オフィスは、破れた雷形のボードが走り、ガラスのシールドを交互に配置することで、いくつかのエンティティに分けられています。これにより、飛沫から保護しつつ、空気と書類の循環を可能にしています。カウンターボードとその上部から吊り下げられた複製品は、家具として作られ、現場で組み立てられました。ボードは白い突板で仕上げられ、基部は黒い突板で仕上げられました。カウンターボードの上部だけが特殊な抗ウイルスメラミン突板で仕上げられました。

カウンターは空間を小さなエンティティに分割します。中央にゲストエリア、その周囲にスタッフエリアが配置されています。雷形のカウンターのうねりが、サブスペースを作り出し、鏡とガラスの反射により、空間が実際よりも大きく見えます。レセプションカウンター、高カウンター、そして2つの相談テーブルがあります。最後の相談テーブルは、オンライン会議用のビデオ投影フィルムで補完されています。

このプロジェクトの研究は、パンデミック時代のゲスト受け入れオフィススペースでの安全性を確保する方法を探るために行われました。目標は、ユーザーの完全な安全性と、会社が大切にしている美学的価値との間で妥協点を見つけることでした。どのような素材を使用し、どのような雰囲気がこれらの困難な時期にうつ病やパラノイアを防ぐのか、また、パンデミックが終わった後も通常通りに運用できるデザインは何か、ということも調査対象でした。

このデザインは、2022年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Tetsuya Matsumoto
画像クレジット: Image #1: photographer ©Stirling Elmendorf, NewNormal, 2021. Image #2: photographer ©Stirling Elmendorf, NewNormal, 2021. Image #3: photographer ©Stirling Elmendorf, NewNormal, 2021. Image #4: photographer ©Stirling Elmendorf, NewNormal, 2021. Image #5: photographer ©Stirling Elmendorf, NewNormal, 2021.
プロジェクトチームのメンバー: Tetsuya Matsumoto Motoaki Takeuchi Farid Ziani
プロジェクト名: Toshin Takarazuka
プロジェクトのクライアント: Matsuo Gakuin.


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